イケメン王子の花メイド
……え。
今……、
有馬くん……私が好きって言った……?
「……」
「もちろん、恋愛対象としてだ」
「……えぇっ!?」
ううう嘘でしょう!?
まさかそんな、
有馬くんが私を好きだなんて……!
ま、全く気付かなかったわぁ……。
「気付いてないのは知っていた」
「……わ、私……有馬くんに恋愛相談たくさんして…」
「いい。それは俺の意志でも聞いていたんだから」
「あ、有馬くんに……ずっとずっと辛い思いさせて……」
「もういい。そんなのはもういい。
…だから泣くな」
有馬くんは私を落ち着かせるように、頬を伝う涙を拭ってくれた。
今まで見たことがないくらい優しく笑う有馬くん。
有馬くんが、私を好き。
私は、横山さんが好きだった。
……せめて、気付いてあげるべきだったわね。