イケメン王子の花メイド
「とりあえず、お互い仕事に励むことだ」
有馬くんはいつもの真面目な顔に戻る。
どことなく、前より穏やかな表情にも見えた。
「そうねぇ!頑張りましょっ」
「ああ」
……こんな私を想い続けてくれていた。
有馬くんに辛い思いさせてた私を、有馬くんは全部受け入れてくれた。
また一緒に頑張ろうって、思ってくれた。
……告白をしてくれた。
「……有馬くん」
「なんだ?」
「……本当にありがとうねぇ」
有馬くんは穏やかに、柔らかい笑顔を見せてくれた。
有馬くんの優しさに助けられたように、
私も有馬くんを助けたい。
何年かけても。
ずっと。