イケメン王子の花メイド
——コンコン。
私はドキドキしながら棗様の部屋のドアをノックする。
…思ったけど、起こすってどうするの?
こうやってドアノックしてれば起きるのかな…?
もうお願いだからそれで起きて下さい。
「……」
しかし返事は全くない。
私は更に緊張し出した。
――『棗様は朝がとても弱いのよぉ』
『えっ、じゃあどうやって起こすんですか!?』
『それは花ちゃんにお任せするわぁ。棗様ならきっと何してもそんなに怒ることはないから〜』――
…起こし方くらい教えて下さいよ茜さん〜…。
そして、私は意を決してゆっくりとドアを開けた。