イケメン王子の花メイド
「棗様…、私は辞めませんので…」
「…ん」
「可能な限り、棗様のお側におります」
「頼む」
棗様。
私は棗様が大好きです。
こんな私に、もっと何か出来ることがあるのなら
私は棗様の為に全力を尽くします。
……棗様の幸せこそ、私の幸せです。
「…すまん、少し借りた」
「い、いえいえ!」
棗様が顔を起こすと、あったかかった私の肩は少しだけ冷たくなる。
それがちょっぴり寂しかったりして。
……緊張したけど、すごく嬉しかった。
心が温まって、幸せだった。
こんな棗様のお姿を拝めた私は、
今にも天に昇れそうですよ。
……この幸せがずっと続いて欲しい。
けど、
きっとそうはいかないんだ。