イケメン王子の花メイド




「うんうん、花ちゃんは若くて可愛いね」


「……へ?」


「あ、ちょっと今の発言アブないかな?」


「えっ、いえいえそんなことは……!」


「そうだ、この後少し寄りたい所があるんだ」




そう言うと社長は横山さんに「お会計にしよう」と伝票を手渡した。


……寄りたい所?




「花ちゃんも知ってる所だよ」


「……私も……?」




社長が立ち上がったので私も続いて立ち上がろうとした時、横山さんが私の前に手を出した。




「沢田さん、そちらに残っておりますお飲み物はよろしかったですか?」




はっ!

の、飲みかけだった!


私は横山さんにお礼を言いながら急いで残っていたミルクティーを飲み干す。


さすが横山さん……気が利きますね。

危うくもったいないことをしてしまうところでした。


ここのお料理は全て高額なものばかりですし。

一滴残さず頂きます!



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