イケメン王子の花メイド
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「花ちゃん、今日はお疲れ様ぁ」
ぎゅうっと私に抱き着く茜さん。
ふわふわしててほんとに天使みたい。
「ありがとうございますっ」
そうして私達は仕事を終えたのでメイドルームに向かう。
茜さんとはそこで偶然会ったのだ。
「もうずっとドキドキしてたのぉ〜」
「え、何にです?」
「花ちゃんと棗様!棗様、花ちゃんのことすごく気に入ってるみたいだから、二人で何してるのかなぁとかぁ〜」
な、棗様が…?!
い、いやそんなことあるわけないですよ。
「第一私なんかただ社長に拾われた身ですし…」
「あら、そんなこと気にしてるの?棗様はそんな些細なこと気にしないわよ」
ニッコリと優しく微笑む茜さんに、私は思わず見惚れてしまった。
…そう…なのかな。
そうだといいな…。
「あっ!またまた有馬くんじゃないのぉ〜」
「…宮本」
と、私達は再び今朝会った有馬さんと出会った。
どうやら有馬さんも仕事を終えたらしい。