キミが、好きです ~茜色の空の下~
「ちょっとくらいいいじゃーん」
1人の男の人があたしの腕を引っ張った。
嫌………っ!
助けを呼びたいのに、声が出せない。
怖いよ………っ。
「なー、悪ぃけど。
コイツ、俺の女だから」
掴んでいた男の人の手を離して、
あたしとその男の人の間に入ったのは……
叶多くんと仲の良い、
西森 拓(ニシモリタク)くん。
「チッ……男連れかよ…」
男の人たちは、舌打ちをしてどこかに消えた。
「……西森くん…ありがとう」
「…今日、叶多とデートじゃねぇの?」
「なんか、莉歩さんがケガしたらしくて………、ここで待っててって…」
そういえば、いつになったら
戻ってくるのかな……?