キミが、好きです ~茜色の空の下~
――……HRが終わって、
あたしは、叶多くんと一緒に屋上に行った。
―――ギィィィ。
重い扉を開けると、
冷たい風が肌を突き刺した。
「こころ、寒い?」
「ううん、大丈夫」
こんなの、慣れちゃえば平気だよ。
あたしたちは日当に座った。
「昨日、ずっと待ってただろ?……連絡できなくて、ごめんな」
『拓から聞いたんだ』と叶多くんは付け足した。
「……莉歩さんは、大丈夫だった?」
あたしが聞くと、
叶多くんはため息を吐いた。