キミが、好きです ~茜色の空の下~
■揺れる心[loveとlike]
+++叶多side+++
「叶多くん、三百円……莉歩さんに渡してくれないかな?」
――…昼休み。
思い耽たような顔で、お金を手に握るこころ。
「え?……莉歩と、会ったの?」
こころはコクンと頷く。
莉歩……また余計なことを、
こころに言ったんだろうか。
この前のことといい、
莉歩が……変だ。
俺は、莉歩を家族同然にしか思ってない。
だけど……莉歩は違うらしいんだ。