キミが、好きです ~茜色の空の下~
「…は?」
母さんの言葉に、耳を疑った。
隣で莉歩は泣いている。
「…うぅ…っ…、やだよ…おばさん……。
あたし、友達……」
「ごめんね、莉歩ちゃん。
決まっちゃったことだから……」
嘘、だろ……?
そんな………九州に引っ越しなんて、
嫌だ………。
じゃあ俺は、こころから離れるっつーことか…?
そんなの………有り得ねぇよ…。
遠恋なんて、無理に決まってる。
『会いたい』っつー気持ちが大きくなるだけ。