キミが、好きです ~茜色の空の下~
――……
「「3、2、1……」」
「「ハッピーニューイヤー!!」」
ゆめと言葉を重ねて叫ぶ。
きっと……知らないたくさんの人とも
重なっていそう……。
あたしは、眠い目を擦りながら
急いで準備を始めた。
「おねーちゃん、どこ行くの?」
小学生のくせに、
眠そうにもしていない、ゆめ。
「初詣だよ」
「それって、叶多くんもいるの!?」
――――ギクッ……。
「さ、さぁ?」
この頃、
妹なのについ敵対視しちゃう。
「うわぁぁあん!!
ママーっ、おねーちゃんが意地悪するぅ……!」