キミが、好きです ~茜色の空の下~
「もぉー、ココには大翔先輩の良さがわからないのー?」
ツヤのあるロングヘアーを風になびかせながら
美咲は言った。
それは、あたしのパサパサのセミロングの
髪とは大違い。
……ってか、入江先輩の良さなんて
分からないです。
どこがいいのか………。
「叶多(カナタ)っ、パス!」
入江先輩は、あたしと同じクラス、2年A組の
南 叶多(ミナミカナタ)くんにサッカーボールをパスした。
南くんは、そのままボールを蹴って
そのボールは弧を描くようにして、ゴールに吸い込まれた。
……あたしは、どちらかというと。