キミが、好きです ~茜色の空の下~
□□□□□
いつもならいるハズの朝。
あたしは、ただただ空席を見つめた。
そして、意を決して
「に、西森くん……叶多くんは?」
自分の席でスマホをいじっていた西森くんに声を掛けた。
「……叶多は………もう、いないよ」
いない、ってどういうこと?
それに、昨日送ったメールは返事はなくて
代わりに返ってきたのは【error】(エラ-)と書かれたメール。
「叶多くん…メアド変えたの?」
西森くんは、あたしの質問に答えてくれなくて
首を振るばかりだった。
そんな時、教室には先生が入ってきた。
「出席取るぞー。
あ、その前にみんなも知ってるだろうけど、南は今日から学校には来ない」
……………え?
叶多くんは、学校に来ない……?