キミが、好きです ~茜色の空の下~
見たくなくても、
太陽の光で反射する、
キラキラする指輪を見てしまう。
あの頃の私とのペアリングより、
何万倍もキレイに輝いている。
比べたくなくても、
比べちゃうんだ…………。
それよりも、早くここからでなくちゃいけない。
だって……―――――――――。
―――ガラッ。
「あっ……」
そんなときには、もう遅かった。
だけど私は、
顔を伏せて
スレ違いざまに、病室から出ようとした。
「待って……!こころちゃんっ!!」
「……っえ…!?
……………………こころ……?」
ほら、バレちゃうよ……。
お願い、気づかないで…………。