キミが、好きです ~茜色の空の下~
――――中庭くらいまで来ると、
溢れんばかりの涙がポロポロ零れてきた。
胸のモヤモヤは晴れたとしても、
ズキズキ疼くのは止まない。
苦しくても、辛くても。
でも――スッキリしたのかもしれない……。
―――雲1つ無い、茜色の空を見上げる。
キミとは、告白も別れも再会も…―――
いつもこの空の下だったね。
私は、前に進まなくちゃいけない。
止まったままの時計の針を
動かさなくちゃいけない。
そして……
叶多くんのことは、
高校生活の一時の思い出にするんだ。
たった数ヵ月の、
短くて濃い………
だけど、淡い時間。
キミとの恋は思い出に―――――――。