キミが、好きです ~茜色の空の下~
莉歩が抱え込んでるのは、
小さな男の子……。
「……莉、歩?」
「…かな…た…。
あたし……ママたちのところに、…行くのかなぁ……?」
俺の目からは涙が零れ落ちる。
「莉歩ッ!
んなこと言うなよっっ!!」
「うわぁぁあんっ!!」
莉歩の中で小さくなってる男の子は、
怖かったからか泣いている。
莉歩はそんな男の子を
『怖くない怖くない』と頭を撫でていた。
「叶多、…あたし…生きてる……?」
「あぁ、生きてるよ。
だから……もう少し頑張れ」
莉歩は優しく微笑んだあと、
目を閉じた―――――――――――――。