キミが、好きです ~茜色の空の下~
美咲は『やっと』と同じ言葉を繰り返す。
「……高2になって、やっと恋したと思ったのにぃ……」
た、確かに。
あたしは、今まで“恋”なんてしたことない。
だって、“好き”っていう気持ちがよく分からないんだもん。
「美咲………。
なんか、ごめんね?
だってさー、やっぱり“恋”なんて分かんないもん」
“ドキドキ”……って何?
“キュン”……って何?
あーもう、分かんない。
でも、“恋”してみたいな…………。