キミが、好きです ~茜色の空の下~
南くんは、
あたしの彼氏なんかじゃ、ないのにね………。
だから、ソレは……
生まれるだけ無駄なモノなんだ。
生まれたって、何にもならないんだから。
「……吉岡?……ココ…?」
「…へっ?」
南くんの口が、
『ココ』と呼んだ気がする。
「ふはっ……、お前分かりやすすぎだし。
何、一ノ瀬が呼ばないと返事しないの?」
「ちがっ……!」
違うのに。
ボーッとしてて、
そこから抜け出した時に聞こえたのが、
南くんの呼ぶ声だったから。
驚いて……………。