キミが、好きです ~茜色の空の下~
+++叶多side+++
いろいろあった体育祭が終わり、
こころを送ってから、家に帰ると、
莉歩が赤い目でソファに座っていた。
「……莉歩?どうしたんだよ……」
「……思い出しちゃって…」
「何を?」
俺は、莉歩の隣に座る。
莉歩は気まずそうに口を開いた。
「……ねぇ叶多…。
あたし、もう大切な人を失いたくない。
叶多は……側にいてくれるよね…?」
いつもなら、『うん』って言えたけど、
今は……こころという
大切な存在ができた。
そんな簡単に、『側にいる』なんて
言えねぇよ……………。