キミが、好きです ~茜色の空の下~
あたしは、急いで階段を駆け降りた。
「ちょっ……叶多くん!?」
「お、こころー」
リビングのソファに座っていた叶多くん。
もしこれが、知らない人だったら……
ヤバかったでしょ…。
「ゆめ!!
勝手に人をお家に上げちゃダメでしょー!?」
リビングの入り口で
叶多くんを見つめているゆめ。
「うぅ………、ごめんなさい」
目には涙が溜まってる。
「か、叶多くん……。
ちょっと待っててね?」
あたしは、急いで部屋に荷物を取りに行った。
部屋を出る前に、もう一度鏡で確認する。
薄いメイク、ゆるく巻いた髪は下ろしていて、
服はニット生地みたいなやつのワンピース。