FEINT


「彰斗さんはいりまーす」
きた。ライバル彰斗。


空気が変わる。



俺も初めはこの雰囲気に押し潰されそうになった。

つまりプレッシャー。


それだけカッコイイんだ。彰斗は。
あと綺麗。


「ショ〜おっはー」
『今時おっはーなんて流行りませんよ、彰斗さん。』
彰斗は同じ事務所の先輩だ。だから敬語。


「ショーったら照れんなよ〜カワイーなぁ。」

この人はもしかして俺が女だって知ってんじゃないかって、たまに思う。


「男同士の恋愛もいいよね。」

前言撤回。
この人本当のバカだ。

『気持ち悪いこといわないで下さい。』

「えー俺、キモイ?」

『そんなことないけど…』
「やっぱカワイー♪」

『撮影…始まりますよ。』


「あ゙っ」



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