ナナイロのキセキ
気が付けば。

私たちが歩いてきた道は、虹を描くように、色とりどりの花びらに彩られていた。

それはまるで、七色に輝く、私たちの軌跡のようで。

目を閉じて、二人の思い出を辿っていく。

繋いでいた手に力が込められ、私は亮一さんを見上げる。

そこには、いつもと変わらない、大好きな笑顔があった。

「坂下ー!キスしろー!」

「ナナー!キスー!」

みんなのはしゃぐ声を、私たちは受け止める。

流れそうになる涙をこらえて笑顔を見せると、亮一さんは私をお姫様のように抱き上げた。

「愛してるよ、ナナ。」

耳元に寄せられた唇。

とろけそうな言葉。

私が亮一さんの首に腕をまわすと、甘いキスが待っていた。

みんなの歓声が聞こえる。

私たちは見つめあい、青空の下でもう一度、永遠に続く誓いのキスをした。


END







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