ナナイロのキセキ
もちろんギリギリまで一緒にいたいし、
どちらの土曜日がいいのかとも迷ったけれど、
ゆっくり会える一日を選択することにした。
だから今日は、いつも以上に大切な一日だと、
大事にしたい一日だと、私は思っていた。
ブルルル・・・。
メールの着信をしらせる音。
迎えに来てくれた坂下さんの車が、家の前に着いたらしい。
前もってお母さんに協力をお願いしていた私は、お父さんに気づかれないよう、
そっと玄関へ向かう。
(お父さん、やさしいんだけど、私の恋愛事情には厳しいんだよね・・・。)
高校時代、家まで送ってくれた彼と鉢合わせしたお父さんの、
明らかに不機嫌になった態度を思い出す。
「じゃあ、坂下さんによろしくね!」
小声でウィンクしながらそう言うと、お母さんは満面の笑みで私を送り出す。
「う、うん・・・。行ってきます。」
(協力的なのはうれしいけど、なんか恥ずかしい・・・。)
玄関を出ると、私を見つけた坂下さんは、車から降りて右手をあげた。
「おはようございます。」
「おはよ。晴れてよかったね。」
いつもと変わらない笑顔だったけれど、
迎えに来てもらうという初めてのシチュエーションに、
なんだか緊張してドキドキしてしまう。
どちらの土曜日がいいのかとも迷ったけれど、
ゆっくり会える一日を選択することにした。
だから今日は、いつも以上に大切な一日だと、
大事にしたい一日だと、私は思っていた。
ブルルル・・・。
メールの着信をしらせる音。
迎えに来てくれた坂下さんの車が、家の前に着いたらしい。
前もってお母さんに協力をお願いしていた私は、お父さんに気づかれないよう、
そっと玄関へ向かう。
(お父さん、やさしいんだけど、私の恋愛事情には厳しいんだよね・・・。)
高校時代、家まで送ってくれた彼と鉢合わせしたお父さんの、
明らかに不機嫌になった態度を思い出す。
「じゃあ、坂下さんによろしくね!」
小声でウィンクしながらそう言うと、お母さんは満面の笑みで私を送り出す。
「う、うん・・・。行ってきます。」
(協力的なのはうれしいけど、なんか恥ずかしい・・・。)
玄関を出ると、私を見つけた坂下さんは、車から降りて右手をあげた。
「おはようございます。」
「おはよ。晴れてよかったね。」
いつもと変わらない笑顔だったけれど、
迎えに来てもらうという初めてのシチュエーションに、
なんだか緊張してドキドキしてしまう。