ナナイロのキセキ
「それで・・・、それはやっぱり寂しいなと思って。今度、食事でも一緒に行ってもらえませんか?」
(え!!)
「・・・あ、あの・・・、私、ですか?」
「はい。牧野さん。」
「えっ!!!」
「ずっとかわいいなと思ってたんだけど、なかなか・・・。
あ、これ、オレの連絡先なので、よかったら連絡ください。」
(えっ!!!)
私は名刺を差し出され、反射的にそれを受け取ってしまう。
見ると、会社の名刺に、プライベート用だろうか、自筆で携帯の番号とアドレスが記してあった。
「それじゃあ・・・。」
と言って、坂下さんは早足で去って行ってしまう。
「あ、ちょっと待って・・・!」
(い、行っちゃった・・・。)
私はしばらく、事態を飲み込めずにその場に立ち尽くすけれど、はっと我に返るともう一度名刺を見た。
これは・・・告白されたということ???
(!!!ど、どうしよう!?)