ナナイロのキセキ
遠距離恋愛
遠距離恋愛が始まって早2週間。

坂下さんはやはり忙しそうで、電話は先週末に一度しただけで、

あとはメールのやりとりだけになっている。


(残業も多いみたいだし、土日も仕事みたいだし・・・。)


仕方ないのはもちろんわかっているけれど。

正直、こんなに寂しくて、不安な気持ちになるとは思っていなかった。

今までだって一週間に一度しか会ってなかったんだし、

それがたった2回、続いただけなのに。

坂下さんが、私の知らないところに行ってしまったからだろうか。

電話で話すことすらままならない日々が続いているからだろうか。


(でも・・・。)


二週間でこれでは、この先私は大丈夫なのだろうかと、

とても心配になってしまう。


しかし、そんな私の不安定さとは裏腹に、仕事はなぜか順調で、

指名してくれるお客さんも増えていた。


(仕事で気を紛らわせようとしてるのが、いい方向にいってるのかなあ・・・。)


「牧野さん、最近調子いいね!さすがうちのホープだわ。

なんかいいことあった?」

店長は、にこにこしながら私の肩をポンとたたく。
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