ナナイロのキセキ
そして、待ちに待った木曜日。

仕事を終えた私は、急ぎ足で駅へと向かう。

坂下さんはすでに仕事を終えていて、改札の前で待っているということだった。


(あ・・・いた!)


坂下さんを見つけると、私は胸がいっぱいになる。

そのままそばまで駆け寄ると、坂下さんの腕に抱き付いた。

「坂下さん!」

「わっ・・・!」

腕の重みに驚いた後、すぐにうれしそうに微笑む坂下さん。

「久しぶり。」

「はい!こんばんは。」

いつものように、やさしく頭をポンポンとしてくれる。

三週間ぶりに見るその笑顔や仕草は、相変わらずやさしくて甘くって。

私の胸を、ときめかせる。


(やっぱり、大好き!)


私はもう一度、坂下さんの腕をぎゅっとつかんだ。





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