夜姫-Lie girl-上
あたしのコワシカタ
時間と言うのはあっという間で、学校の授業なんてものは直ぐに終わった気がした。
後はあたしの思う通りに皆が動いてくれるのを期待して待つだけ。
あたしが描いたシナリオ。
今回はまだ、楽な方ね?
少しだけ、相手にとって残酷な裏切りが待ってるだけ………。
それも全部、少しずつあたしが積み重ねてきたものだけど。
でもそこには事実以外のものはないのだから、別にいいわよね?
それに、事実であろうがなかろうがあたしに逆らうのがいるんだったら、消すだけ。
本当に、便利な世界だと思わない?
少しこっちが情報を流すだけで、小さかった溝が一気に深くなるんだから。
ふふ、楽しくなってきた!!
ゾクゾクと体の奥から沸き上がってくる、恐怖と似たような快感に体を震わせ、思わず笑みが溢れる。
その時のあたしの顔、よっぽど酷かったんでしょうね?
周りの人の顔、青ざめてるから………
現時刻は夜、現在地は街の奥、
あたしの今の格好は、
黒のワンピースに、高い位置で結んだポニーテール。
あとはポニーテールと同じように揺れる、
黒の、リボン