私たち、政略結婚しています。


そこにいる男女は俺が覗いていることに気付かない。
叱る女と、項垂れる男。


………亜由美と……ストーカー男。
何故、この二人が…?


俺には何が何だか、さっぱり分からなかった。


「あんたがさっさとあの女をズタズタに傷付けていれば今頃彼女は身を引いていたかも知れないのに。自分は汚れてる、克哉の隣にいる資格なんてないって」

「いや、でも警察にもうバレてるから次に何かしたら捕まってしまうよ」

「バレなきゃいいでしょ!!頭使いなさいよ!」



………何の…話だ。




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