【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
あたしは千里用に作った別のチョコレートを
家の冷蔵庫に戻し、学校へ向かった。
………
なんだか、今日は学校へ行く気分じゃないな……
そんなことを思っていると
曲がり角で誰かとぶつかりあたしは尻もちをついた。
「…ったー…」
「ごめん!大丈夫か?」
そう言いながらあたしに手を差し出したのは
あたしたちの学校の学生服を着た男の子。
隣には…
「あ、望未じゃん。大丈夫か?」
と、いつものようにノー天気な声を出す拓海の姿。
「た、拓海!?」
「タク、知り合いか?」
「隣のクラスで中学からのダチだよ!」
と、拓海と話をする彼はとても可愛らしくて、
でも、かっこ良くて。
思わず見とれてしまうほどの見かけ。