【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
「どうも。はじめまして、
今日から転校してきた、
嶋田那月(しまだなつき)といいます」
と、なんともご丁寧に挨拶をしてくれる
嶋田くんにつられ、あたしまで
「あ、ああ。あたしは
冴島望未です。よろしくおねがいします…」
と堅苦しい挨拶になってしまった。
「ナツ、行くぞ〜あ、望未も一緒に行くか?」
と拓海はあたしの手を引いて立たせてくれた。
開けっ放しだったカバンから
出てしまった教科書を嶋田くんが
拾ってあたしに渡してくれた。
「あ、ありがとうございます…」
「敬語なんてやめてよ!俺と君は同級生なんだから」
と、ニコッと笑う。
「そ、そうだね!ごめん。」
「うん!あ、望未ちゃんだっけ?」
「え、あ、うん」
「俺の事は、那月でいいよ」
「うん」
今、完璧、那月くんペースだ。