【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
「んじゃ、朝練だからオレは行くわ!
望未丁度いいや!ナツをさ、
職員室まで案内してやって!」
頼んだぞー、と手を振って体育館へ
走っていった拓海。
はいはい、分かったよ。
あたしは心の中でそう呟いて
那月くんに声をかけた。
「それじゃ、案内するね」
「ありがとう望未ちゃん」
ほんとなんだ、この子供スマイル。
変にドキドキするよこれ。
階段を登るとき、
ずっと無言で…気まずい空気が漂う。
「あ、あのさ、タクと仲いいんだ?」
「え、うんまぁ、中学から友だちだからね?」
「ふーんそっかあ」
そう言って前を向いた那月くん。
……なんだろ…?