【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
「んんっ……せん…」
それは深くて甘い、甘いキス。
あたしからしろと言われていたあの甘いキス。
口から全身に熱が駆け巡っていく。
まるで、熱が出たみたいに…
千里の手があたしの後頭部を支える。
その大きな手はゴツゴツと骨ばっていて、
男らしくて、力強くて、
かっこ良かった………
千里の匂いも心地よかった………
「…せん、り…」
「ごめん。止まんなかった…」
とそう言った千里はあたしからチョコを取った。
「ねえ、このチョコ、本命?」
…さっき、“特別”って言ったのに!
分かるでしょっ!
そう思ったけど……
「うん…本命…だよ」
ちゃんと素直に伝えた。