【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
素直になる心*
「…ごめん、ちょっとやりすぎたな」
千里は帰ってきてからずっと
謝り続けてくれている。
もう、許しては居るんだけど、
なんだか、素直に「許す」って言えなくて。
「望未……ごめん」
「………ねぇ」
「ん?」
「なんであんなこと…したの」
あたしは千里の顔を見ず尋ねた。
「…俺が、焦ってただけだよ。
ほんとごめん。ちょっとイジワルするつもりだったんだ。
でも、もうしないから。な?」
あたしの頭を優しく撫でる千里。
そして続けた。
「ありがとう……な?望未…」
そう言い残し、あたしの部屋を出て行った千里。
な、何?
『ありがとう……な?望未…』
ありがとうってどういうこと?
な、に?