【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
「……っせんっ……もういい」
あたしは千里の体をグイッと押し返して、
新しい息を吸い込んだ。
「……ふっ息止めてたのかよ」
「……なんか息止めてたみたい………」
あたしはそう言って胸に手を当てた。
ドキドキ言ってる。
まるで全身が心臓みたいに。
あたしの顔は熱を帯びてて
ゆでダコのようだと思う。
でも、救いなのは辺りが暗いということ。
見えないからね…!
「……ねぇ、千里………
あたし、千里と暮らせてよかったよ。」
「…っ!何突然。」
「だって、なんか言わなきゃって思っちゃったから……」
あたし何言ってんだろ?
堤くんに言われた後悔するよってことが
効いているのだろうか。