【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
「……どうして笑うの…?」
「は?」
「辛かったんだよね?どうして…笑うの?」
「……笑わねぇと…俺……」
“泣きそうになるんだよ”
千里のその後の言葉はなんとなく予想出来た。
「俺、母さんがあんな人だとは思わなくて、
家を出たんだ。
でも突然家を出たから、行く宛も無かった。」
「…うん…」
「無意識にこの街に来てて、
彷徨ってたらお前の母さんに出会って、
話しかけてくれて、
ここに住むことを提案してくれたんだ。」
………そうだったんだ。
だからほんとに突然のことで。
「………そうだったんだね。
あたしなんも知らなかった…」