【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
夕飯の支度しなくちゃ。
千里ももうすぐ帰ってくるよ……
あたしはケータイの電源を切り、
机に画面を上にして置いた。
そしてキッチンに向かって10分程で
玄関から千里の声が聞こえた。
「ただいま〜」
「あ、おかえり!楽しかった?」
「あぁ。でも、久しぶりに望未と離れたから
寂しかった……」
そう言ってキッチンに向かっているあたしの後ろから
ぎゅっと抱きしめた。
「…千里、今包丁使ってるから危ないよ……?」
「うんごめん…ちょっと充電。」
あたしが持っていた包丁を
そっとまな板の上に置いた。
そして、あたしの体をクルッと向きを変え、
千里と向かい合わせに抱きしめられた。