【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
「………千里……」
あたしは千里の名前を呼びながら
その震えている手を握りしめた。
「……違うよ?」
「何が…っ違うんだよ…っ!!」
「聞いて…!千里のお母さんは
千里にとってひどい言葉言ったと思うよ。
でも、千里のお母さんも後悔してるみたいだった。」
「………は…?」
あたしはお母さんから聞いた全てを千里に話した。
「…あのね?千里のお母さんは今、アメリカに居るの。」
「……っ」
「千里が家出した次の日から
アメリカに行かなくちゃいけなかったらしいの。
でも千里を置いてアメリカには行けないって
偉い人に言ったけど聞いてもらえなかったって。」
あたしが話しているのを千里は、黙って俯いていた。