【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
家族のキズナ*
あれから少しの時が経ち、
季節も涼しくなってきた10月の半ば。
もうすぐ文化祭とも言える季節。
そして、そんな10月のある週末。
千里がアメリカから帰国するお母さんと会う日。
「……千里…?準備出来た?
もう、帰国する時間じゃない?」
「…あ、ほんとだ。」
千里は朝から落ち着かない様子で、
時間になるのを待った。
「……じ、じゃあ、行くか…」
13時30分になり、千里は立ち上がった。
あたしも、千里についていくかのように、
立ち上がる。
そして、空港までの道のりを
お互いに話すことなく歩き進めた。
「………いよいよか…」