【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
「はい、お疲れ様…!チラシだよ」
あたしはそう声をかけながら
チラシを差し出した。
「わ!ありがとうございます!
助かります!」
と笑顔で答えてくれた後輩の女の子。
あたしも、つられて笑顔になってしまった。
そしてあたしは180度体を回転させて、
千里の待つ方向へと歩き出した。
「……おかえり望未。」
「あ、うん」
「じゃあ、文化祭見に行こう!」
有無を言わさぬ物言いで
あたしの手を握り歩き出す。
そしてしばらく歩いていると
「あー!のんちゃんに泉くん!」
と前の方からエプロンを付けた実果ちゃんと、
荷物を持たせられている、拓海が走ってきた。
「お!こんなとこにいたのか!
探してたんだよ!」
と拓海はニヤニヤとも似た笑顔でそういった。