【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!

彼の想うもの*





「……これはオレも1ヶ月くらい前に聞いたことなんだ。」



あたしはうんうんと相槌を打ちながら
拓海の話に耳を傾けた。



「……アイツ、将来両親の仕事を手伝うって言ってた。
でも、アイツの両親は、ステータスがほんと高い。
てことは泉は猛勉強しなくちゃならない。」



………そうだったんだ……



「で、アイツ、いろんな大学を調べてたよ。
『できるだけ、望未と離れたくないんだ』って。
お前ら一緒に住んでんだろ?それもその時聞いたよ。」


「え!言ったの?千里っ!」


「ああ。特に口止めもされずにな。
きっともし、オレがみんなに言いふらしたとしても
泉は望未を守るだろうな…全力で」



“泉は望未を守るだろうな…全力で”



拓海の言葉は凄く身に沁みて
なんだか胸の奥がザワッとした。



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