【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
「ありがとう…」
「なーに。望未が悲しむようなことしないよ。」
そう言って、またあたしの髪の毛を乱した千里。
………変なヤツ…
クシャクシャになった髪を手ぐしでときながら
廊下に誰もいないのを確認して
一緒に出た。
「あ、あたしトイレ行ってから行くから
先戻っててね。」
そう言って、あたしは千里とは反対方向に歩き、
トイレに入った。
個室に入り携帯を取り出した。
確認すると…
携帯ショップからのお知らせメール……
「なんだ…」
あたしは安堵のため息をついた。
お母さんから『千里くん、のんの家に置いてあげてね』
と電話がかかって来た日から
携帯の着信音にはドキッとするようになったあたし。
もう……
教室もどろ……
あたしは急ぎ足で教室に戻った。