【完】イジワルな君と同棲(仮)中っ!
「うん、じゃあ、実果ちゃんに言っとくね!」
「うん。ここですんのか?」
「そう!ここ。俺の使ってる部屋に
入られねえようにしねえとな。」
と、濡れた手を拭きながらあたしの部屋に入ってきた千里。
「あ、大丈夫!もし見られても、
あたしに弟いるから、
『弟が来たとき用に』とでもいえば……」
……ははは
我ながらいい言い訳……
「あ?弟いたっけ?」
「お父さんの連れ子だよ。
今、中3。まぁほとんど会話しないけどね。
あたしが小3の時に来た。」
あたしはそう言ってベッドに放ったままの
カバンをちゃんと床に置いて、ベッドの布団を直した。