涙声 ~生きる意味~

「何でって…、それは涙神さんがいきなり、

『俺は神だ!』とか、

中ニ病全開なこと言うからじゃないですか。」


「なっ、中ニ病って…まぁいい。」


「で、何の話をするんですか?」


「…お前、何で昨日、

あんな悲しそうな顔をしていたんだ?」


はぁ!そのこと話すためだけに私呼び出されたの!?


「涙神さんに話すことはない。

私、もう帰ります。」


「ちょっと待て。」


私が帰ろうとすると、


涙神さんがいきなり腕を掴んできた。


「今日は話さなくていい。

だから、…また明日もここに来てほしい。」


涙神さんは急に真顔になった。


「…来れたら、また明日来ます。」


私がそう言うと腕を離してくれた。


「そうかそうか!じゃあ、また明日な!」


今度はすごい笑顔になった。


表情がコロコロ変わって面白い。


って、来れたら来ますって言ったのに、


もう来ることになってるし…。


「じゃあ、さようなら涙神さん。」




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