初恋のつづき 〜もう一度君と〜
でも、いつまで目をつむってても
痛みなんか全く感じなくてさ。

おかしいって思って片目だけ開けたんだ。
そしたら、瑞希が倒れてるんだよ。
瑞希の足から赤いもんがどくどく流れてきてて俺はしばらく意味がわからなかった。

状況を理解したのは
病院の手術室の前。

俺の両親と、瑞希の両親が並んで座ってて俺の親が何度も何度も謝ってて
その度に瑞希の両親は

「全然。あなた方は悪くないんです。ほんとうに。あの子からよく聞いてました。太陽君のこと、それくらい大切だったんでしょう。あの子にとって太陽君は。
だから、信じててください。あの子がまた笑ってくれるように……」

瑞希のように優しい両親だった。
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