俺様天使と小悪魔ちゃん



はっ!
そんなこと考えてる場合じゃなかった。
天使さんに謝らなくちゃ!


カッコイイはもちろんだけど、美しいという形容詞さえ浮かんでくる、きれいな顔をした金髪の天使さんは、私の頭突きを喰らって痛むアゴを、切れ長の瞳を細めながら押さえてる。

私を見たその力強い瞳は吸い込まれそうなほどの深い青。

明るい青色なのに深くて…。

神様が愛してやまないという地球を守るあの青と同じ色だった。

でも、形の良いその唇から出た言葉は


「てめぇ〜…!バカかっ!!
 俺様が手を貸してやろうってのに、
 なんで自分で立ち上がるんだよ?」




< 15 / 526 >

この作品をシェア

pagetop