俺様天使と小悪魔ちゃん


「大丈夫、大丈夫だよメイちゃん。
 イサヤはこんなことで死んだりしないから」

慌てたように言った後、少し間をおいてから、またエイリさんが話し始めた。


「メイちゃん、僕の話をよーく聞いて?
 今とっても大事な時なんだ。

 イサヤがどうしてあんな風になったのか
 原因がわからなくて
 医療チームも困っている。

 原因が分かれば確実な治療が行える。
 そうすればイサヤは必ず助かる。

 でも原因がわからないまま治療を行っていては
 間に合わないかもしれない。
 出血量が多すぎるんだ…」

最後はほとんど消え入るような声でエイリさんが言った。


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