俺様天使と小悪魔ちゃん
バカと連呼されたあげく、ポイッと空中に投げ出されました。
「ぎゃ〜!
なにするのっ!!」
背中から落っこちていく私に、スッと近づいてきたかと思うと、
「お前の羽は飾りか?」
って冷めた目で言うし!
なんて意地悪なの…。
でも、そう言えば、私、飛べるんでした。
空中で姿勢を整えてから、おもむろに羽を広げると、気持ちのいい風が羽を刺激してきた。
ちょっと余裕がでてきたのでイサヤが見下ろしている先を見てみると、雲の切れ間に町が見えた。
「あ、地上?」
我ながらちょっと間抜けな質問だったかも。と思ったけど、イサヤはなにも言わなかった。代わりにすごく優しい微笑を浮かべて町を見つめてた。