俺様天使と小悪魔ちゃん
「…チッ」
「え、なんで舌打ち?」
「たまにいるんだよ。
小さい子供だったり、
死線を何度も彷徨ったことの
あるやつなんかに、
俺たちの姿が見える奴」
「えぇっ!!」
「実際、あいつ、
俺らのことガン見してるし」
確かに。もう一度女の子を見てみると、やっぱりしっかりこっちを見てる〜。
「ど、どうしよう?
どうすればいい?」
「落ち着け、バカ。
ここはひとまず退散するか」
イサヤが飛び立とうとするので、慌てて後を追いかけようとして、ちらっと女の子を見てみると、真っ青な顔をして胸を押さえるのが見えた。
「イサヤ!」
「なんだ?」
「あの子!」