俺様天使と小悪魔ちゃん
ゆれる心
「そ、それは…」
返す言葉が見つかりません。
確かに、今、私がやったことはルール違反。
じっと私を見つめるイサヤの力強い瞳に、私は罪を問われている気がして固まってしまった。
でも、そんな私を救ってくれたのは、小さな女の子のか弱い声でした。
「てんしさま、おこってるの?
あくまのおねえちゃん、ないちゃう?」
ハッと我に返って愛羅ちゃんを見てみると、心配そうな顔で私たちを見つめてる。
「えっと…泣かないよ!
お姉ちゃんはこう見えても
強いんだから。
怒りんぼ天使なんて、
どってことないし」
「てんしさま、おこりんぼさんなの?」
愛羅ちゃんがイサヤの方を向くと、イサヤがちょっと困ったような顔をした。
それがなんだか可愛くて思わず笑っちゃった。