俺様天使と小悪魔ちゃん
そろそろここから離れた方がいいかな、と思って、ちらっとイサヤを見た。
さっきまでみたいに怒ってる感じじゃなくて、なんだか複雑そうな顔をしている。
よくわからないけれど、ここは早く行動するべきだよね。
「じゃあ、愛羅ちゃん、
私たちはこれで行くけど
お母さんが帰ってくるまで
ちゃんと寝てなきゃだめだよ」
「うん。ありがとう!
あくまのおねえちゃん、
またきてくれる?」
「えっ!?」
予想外の質問になんと答えていいかわからずにいたら、イサヤが助け舟を出してくれた。
「お前がいい子でいたら
そのうちにな」
「ほんとに!?
愛羅、待ってるね」
可愛い笑顔でそう言う愛羅ちゃんを見てると胸がぎゅっと痛くなった。
だって、私たちに会えるってことは…
でも、それ以上は何も言えないまま、私はその場を後にした。